アメリカの全寮制ダイエット学校に通う女子高生に密着。
アメリカの全寮制ダイエット学校に通う女子高生に密着。
フジテレビ系（FNN） 6月13日(水)
アメリカ・ニューヨーク市は、肥満防止対策の一環として、
ソーダなど砂糖入り飲料の超ビッグサイズでの販売を
条例で禁止することを正式に提案する。
泥沼の戦いが続く、「肥満大国」アメリカの最前線で、
女子高生に密着しました。
低年齢化する肥満との戦いの最前線が、
アメリカでも唯一といわれる全寮制のダイエット学校
「ウェルスプリング・アカデミー」。
1カ月およそ50万円という授業料にもかかわらず、
生徒は増え続けているという。
シアトルから来たトーリー・ビラーさん(17)は
「電話は、ほんのちょっとしかできないと聞いていたけど、
フェイスブックも使っちゃいけないって知った時は、
死にそうだったわ」と、入学当時の驚きを話した。
トーリーさんに、1月の入学前に家族と撮った写真を見せてもらうと、
1人だけ丸かった。
それもそのはず、トーリーさんの当時の体重は123kgだった。
しかし、入学後のおよそ5カ月で、36kgの減量に成功したという。
トーリーさんは、自分たちの生活について、
「朝起きて3マイル(およそ4.8km)の散歩に行きます。
そのあと、わたしたち高校生は、
午前9時から午後3時まで学校です」と話した。
午前7時からの散歩のあと、学校で行われる授業は、
数学など普通の学校と変わらない授業だった。
ダイエットだけをさせる施設ではなく、
あくまでも「学校」というスタンスが大きな特徴の1つ。
気になるダイエット関連の授業では、
生徒を2チームに分けて料理の授業が行われた。
味よりも、カロリーや脂質を計算しながら料理を作らせるのが狙い。
バターや油の使用を減らすという工夫もこらしている。
トーリーさんは「カロリーも脂質もないから、
味つけにはバターや油ではなく、調味料を使います」と話した。
料理の授業後、生徒たちは食堂に向かい、昼食を取った。
食べてばかりでダイエットできるのかと思いきや、
食堂の白板には、カロリーと脂肪の量が表示されていた。
どれだけ食べるかは生徒たちの自由だが、
全ての料理に表示されている数値を基に、カロリーなどの摂取量を計算し、
それを記録することが義務づけられている。
強制的に食事を制限してやせさせるのではなく、
自分をコントロールすることを身に着けさせるのが目的。
午後には、エアロビクスの授業が行われる。
時間は45分で、意外にきつい様子だった。
トーリーさんは「この先生の授業はいつもきついわ。
最近、ようやく慣れてきたところ」と話した。
昼食同様、夕食も各自の判断で量を調整する。
その後は自由時間になるが、
就寝時間は高校生には早すぎる午後10時だった。
さらに、部屋に持ち込めない物があったり、テレビや電話、
インターネットの使用は制限される。
食事の量が各自の判断であるのに対し、生活にはさまざまな規制がある。
それこそ、この学校のダイエットの「キモ」となっている。
ウェルスプリング・アカデミーカリフォルニア校の
ドン・バーナード校長は
「不健康なライフスタイルと不健康な食べ物に対する執念が、
肥満につながる、最悪のコンビネーションだ。さまざまな規制は、
目標を達成し続け、ルールを守っていけば、緩められる」と語った。
トーリーさんは「小さいころから歌手になりたいと思っていました。
でも、この体だと無理だと思っていて...。それが究極のゴールです」と話した。
体重を落とすとともに、前向きな気持ちを取り戻したトーリーさんは、
6月いっぱいで課程を修了する。
今後は、音楽学校入学を目指すという。
先日、WHO(世界保健機関)が発表した統計では、
2008年現在、20歳以上の肥満の人はおよそ5億人だという。
肥満との泥沼の戦いは、アメリカだけの問題ではない。
フジテレビ系（FNN） ＹＡＨＯＯニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20120613-00000273-fnn-int
※この記事の著作権は配信元に帰属します。
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